Premiere ProのAI字幕機能で多言語対応動画を作る方法|英語・日本語自動翻訳
YouTube・TikTok・Instagramの視聴者は今や世界中に存在します。日本語だけの動画に英語字幕を追加するだけで、潜在的な視聴者数が数倍に広がります。しかし手動で翻訳・字幕付けをするのは非常に手間がかかります。
Adobe Premiere ProのAI文字起こし機能と字幕ツールを組み合わせれば、日本語音声から英語字幕まで、ほぼ自動で生成することが可能です。本記事では具体的な手順とベストプラクティスを解説します。
Premiere Proの多言語字幕対応の全体像
Premiere Proで多言語字幕を作成する方法は主に2つあります。
| 方法 | 手順数 | 精度 | コスト | おすすめシーン |
|---|---|---|---|---|
| ① Premiere ProのAI文字起こし+外部翻訳(DeepL等) | 5ステップ | ★★★★★ | 低(DeepL無料プランで可) | 高品質な翻訳が必要な場合 |
| ② SRTファイルをAIで翻訳してPremiere Proに再インポート | 4ステップ | ★★★★☆ | 無料〜低コスト | 大量の動画を一括処理する場合 |
| ③ Premiere Proの文字起こし後、手動で言語を追加 | 3ステップ | ★★★☆☆ | Creative Cloud料金のみ | 翻訳精度より速度を優先する場合 |
方法①:Premiere Pro AI文字起こし+DeepLで最高品質の多言語字幕を作る
この方法は翻訳品質が最も高く、プロの動画制作現場でも採用されているワークフローです。
ステップ1:Premiere ProでAI文字起こしを実行する
- Premiere Proでシーケンスを開く
- メニュー「ウィンドウ」→「テキスト」を選択してテキストパネルを表示
- 「文字起こし」タブで「シーケンスを文字起こし」をクリック
- 言語に「日本語」を選択して実行
- 文字起こし完了後、誤認識箇所を修正する
ステップ2:字幕をSRTファイルとしてエクスポートする
- テキストパネルの「キャプションを作成」をクリック
- 字幕がタイムラインに追加されたことを確認
- ファイルメニュー→「書き出し」→「キャプション」を選択
- 形式を「SRT」に選択して保存
ステップ3:DeepLでSRTファイルを翻訳する
DeepLはSRTファイルを直接アップロードして翻訳できます。タイムコードを保持したまま翻訳されるため、再インポート後のズレが発生しません。
- DeepL にアクセス
- 「ファイルを翻訳」タブでSRTファイルをアップロード
- 翻訳先言語を「英語」に設定
- 翻訳完了後、英語SRTファイルをダウンロード
ステップ4:英語SRTをPremiere Proにインポートする
- Premiere Proのシーケンスで、元の日本語字幕トラックとは別のトラックを作成
- メニュー「ファイル」→「読み込み」で英語SRTを選択
- プロジェクトパネルに追加された字幕クリップをタイムラインにドラッグ
- 日本語字幕と英語字幕を別トラックで管理し、書き出し時にどちらかを選択可能にする
方法②:SRTファイル一括翻訳ワークフロー(大量動画向け)
週に複数本の動画を投稿するYouTuberには、Python + DeepL APIを使った自動化がおすすめです。
import deepl
auth_key = "your-deepl-api-key"
translator = deepl.Translator(auth_key)
# SRTファイルを翻訳
result = translator.translate_document_from_filepath(
"subtitles_ja.srt",
"subtitles_en.srt",
target_lang="EN-US"
)
print("翻訳完了:", result.status)
このスクリプトを使えば、フォルダ内のSRTファイルを一括翻訳することも可能です。月間500,000文字までDeepL APIの無料枠が使えるため、個人クリエイターのレベルであれば追加コストなしで運用できます。
Premiere Pro字幕の多言語書き出し設定
複数言語の字幕を1本の動画に埋め込む方法
YouTubeにアップロードする場合は、字幕を動画に「焼き付ける(ハードサブ)」のではなく、SRTファイルとして別途アップロードする方法が推奨されます。この方法なら、視聴者が字幕のオン/オフや言語の切り替えを自由に行えます。
- Premiere Proから動画を通常通り書き出し(字幕なし)
- 日本語SRTと英語SRTをそれぞれ用意
- YouTube Studio → 動画の詳細 → 字幕タブでSRTをアップロード
TikTok・Reels向けには字幕を焼き付ける
TikTokやInstagram Reelsでは外部字幕ファイルのアップロードができないため、動画に字幕を直接焼き付ける必要があります。
- タイムライン上で日本語字幕トラックと英語字幕トラックを用意
- 書き出したい言語の字幕トラックのみ表示状態にする
- メディアエンコーダーで書き出し(H.264、字幕をバーンインに設定)
Premiere Proで字幕の言語を途中で切り替える高度なテクニック
同じ動画に日本語パートと英語パートが混在する場合(例:インタビュー動画)、それぞれのパートで異なる言語の字幕を表示させることができます。
- 日本語音声部分:日本語字幕トラックのみ表示
- 英語音声部分:英語字幕トラックのみ表示
- タイムライン上でトラックの表示/非表示をキーフレームで制御
多言語対応でYouTubeの視聴数を増やす戦略
英語字幕を追加することの効果は単純な視聴者数の増加だけではありません。YouTubeのアルゴリズムは字幕の内容もインデックスするため、SEO的にも大きな効果があります。英語キーワードで検索された際にも動画が表示されるようになります。
また、自動翻訳字幕(YouTube側が自動生成)と比べて、正確なSRTファイルをアップロードした字幕は精度が格段に高く、視聴完了率の向上にも寄与します。
Adobe Creative Cloudのすべての機能を活用して、動画制作を効率化したい方はこちらのプラン詳細をご確認ください。Premiere Proを含む全Adobeアプリが使えるコンプリートプランは、月額5,680円(年間プラン)から利用できます。
まとめ
- Premiere Proで日本語文字起こし → SRT書き出し → DeepL翻訳 → 再インポートの流れが最もコスパが高い
- 大量の動画を処理するならPython + DeepL APIで自動化が可能
- YouTubeにはSRTを別途アップロード、TikTok・Reelsには焼き付けが基本
- 英語字幕の追加はSEO効果もあり、検索流入の増加が期待できる
字幕のデザインを一括で変更する方法や、エッセンシャルグラフィックスでのスタイル設定については、次の記事「字幕デザインを一括変更する方法」で詳しく解説しています。

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